COLUMN

- 塾長のコラム -

2026/04/28 (火)

なぜ勉強するのか|人の役に立つ力と学びの本質

脇英語研究室塾長の脇文広です。

「どうして勉強しなければいけないのか?」

誰もが一度は抱いたことのある疑問だと思います。

いい大学に入り、いい会社に入るため。それも勉強する理由としてよく聞く言葉です。だけど、どこか他人事に聞こえて、腑に落ちなかった人も多いはずです。それだけで人の幸せが決まるとは、どうしても思えませんよね。

では、人はどんなときに「幸せだ」と感じるのでしょう。 実は、勉強の本当の意味は、この「人は何に満足して生きるのか」という問いの中に隠されています。

人は「誰かの役に立ったとき」に一番満たされる

人は、ただ自分のためだけに生きているときよりも、「自分の存在が誰かの役に立っている」と実感できたときに、最も深い充実感を得るものです。

  • 自分の行動で、誰かが助かった。
  • 自分の言葉で、誰かが笑顔になった。
  • 自分の仕事が、社会(あるいは会社)を支えている。

こう感じた瞬間、私たちは「自分が生きていることには意味があるんだ」と静かに確信できます。 莫大な富を築いた起業家が、最後に慈善活動に力を注ぐのも、お金そのものより「他者への貢献」にこそ、人間にとっての究極の満足があることに気づいたからです。「誰かを幸せにすることが、結果として自分を一番幸せにする」。これが、人生の素敵な法則です。

「やさしさ」を「形」にするためのスキル

しかし、誰かの役に立ちたいという「気持ち(やさしさ)」だけでは、人を救うことはできません。その想いを現実の形にするためには、「力(スキル)」が必要です。

  • 相手の困りごとを正確に理解する力。
  • 物事を筋道立てて考える、論理的な思考力。
  • 複雑な問題をひもとき、解決策を見つける力。

こうした力があって初めて、あなたの「助けたい」「喜ばせたい」という想いは、形となって相手に届きます。

勉強は、未来のあなたへの「贈り物」

ここで、勉強の本当の役割が見えてきます。 学校や塾で学ぶことは、単なる知識の暗記ではありません。社会に出たとき、誰かの役に立つために必要な「心の筋肉」を鍛える訓練なのです。

数学で論理的な考え方を学び、国語で相手の意図を汲み取る力を養い、試験勉強を通して粘り強く向き合う姿勢を身につける。 今、目の前にある教科書の内容そのものが、将来そのまま使われることは少ないかもしれません。しかし、勉強を通じて手に入れた「思考の型」や「やり抜く力」は、一生あなたを支える武器になります。

おわりに

勉強とは、誰かに押しつけられる苦行ではありません。 将来、あなたが誰かを幸せにし、そのお返しとして自分自身も満たされる、そのための「種まき」のようなものです。

そう考えてみると、いつもの机に向かう時間が、少しだけワクワクするものに変わってきませんか? あなたの学びは、いつか必ず、誰かの笑顔につながっていきます。

2026/04/04 (土)

なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その3)

― 単語学習の誤りと正しい覚え方

脇英語研究室塾長の脇文広です。

これまで「なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか」というテーマで、
・文法学習法の誤り
・英文に触れる量の不足
という二つの問題を見てきました。
本稿では、このシリーズの締めくくりとして、「単語学習の誤り」について考えます。

  • 語彙量の壁

まず、高校英語では語彙量が一気に増えます。
中学で必要とされる語彙が約1600語であるのに対し、大学入試では4000語以上、難関大ではさらに多くの語彙が求められます。

そのため、高校に入って急に「単語を覚えきれない」と感じ、英語に苦手意識を持つ生徒は少なくありません。

  • 本当の原因はどこにあるか

ただし、ここで考えるべきなのは、
語彙量が増えること自体が問題なのではないという点です。

同じように多くの単語を覚えなければならない状況でも、着実に力をつけていく生徒がいる一方で、なかなか定着しない生徒もいます。

この差を生むのは、多くの場合、単語そのものの難しさではなく、覚え方の違いです。

たとえば、

  • 一度で覚えようとする
  • 見るだけで終わる
  • 復習の仕組みがない

こうした学習では、努力しても定着しにくいのです。

  • 5回復習サイクル

ではどうするか。
まず第一に、回数を重ねて定着させることです。

具体的には、次のように進めます。

  • 1日目:30語覚える
  • 2日目:前日の30語を復習+新しく30語
  • 3日目:1日目+2日目の復習+新しく30語
  • 4日目:同様に復習+新出
  • 5日目:同様に復習+新出
  • 6日目:2日目の復習からスタート(以後同様)

この方法では、
1つの単語が合計5回復習される仕組みになります。

重要なのは、
人は必ず忘れるという前提に立つことです。

だからこそ、
忘れかけたタイミングで思い出すことが定着を生みます。

  • アウトプットを増やす

第二に、暗記の質、すなわち覚え方そのものが重要です。

単語は、見るだけでは覚えられません。
自分の力で思い出そうとして初めて定着します。

ここでいう「アウトプット」とは、
覚えたことを頭の中から取り出す、つまり「思い出す」ことを意味します。

具体的には、付属の赤シートなどを用いて、

  • 日本語を見て英語を言う
  • 英語を見て意味を思い出す

といった作業を行います。

このように「思い出す練習」を中心にすることが最大の効果を生みます。

理想的な割合は、なんと
インプット3:アウトプット7
とも言われています。

したがって、
覚える作業よりも、思い出す作業の時間を多く取るべきです。

こうした学習を積み重ねることで、
記憶は確実に定着していきます。

逆に言えば、
ただ眺めているだけでは、覚えたことにはなりません。

 

  • 音源を活用する(見落とされがちなポイント)

第三に、音源の活用は欠かせません。

現在の単語帳や教材には、音源にアクセスできる仕組みが整っていますが、
実際にはそれを十分に使っていない生徒が多いのが現状です。
これは大きな盲点です。

  • 音を聞く
  • 文字を見る
  • 意味を確認する

この三つを同時に行うことで、単語は音・形・意味が結びついた知識として定着します。

実際、単語は「自分なりに読める状態」になっているかどうかで、記憶の残り方が大きく変わります。

ただし、ここで重要なのは、音源を聴いてできるだけ「正しい音」で覚えることです。誤った読み方のまま覚えると、リスニングでその単語を聞き取れず、
「知っているのに分からない」という状態が起こります。

したがって、単語集を使う場合は、

  • 音を聞く
  • 声に出す
  • 音を意識して覚える

ことを基本とし、通学中などの時間も活用して、日常的に音に触れる習慣をつけることが重要です。

音を使わない単語学習は、半分しかやっていないのと同じ、と言っても過言ではありません。

  • スキマ時間の活用

次におすすめしたいちょっとしたコツが、「一日の中での」接触回数を増やすことです。

  • 通学時間
  • 待ち時間

こうした時間に何度も触れることで、
学習は「点」ではなく「線」になります。

  • 週末の高速復習

一方で、これらの方法にはひとつ弱点があります。
覚える個数が一日30個では、単語集一冊の周回が遅くなりやすい点です。

そこで、その弱点を補充するため、週末に次の分量の総復習を行います。

基本(多くの生徒)
→ その週+前週+前々週覚えた分(400〜500語)

上位層・難関大志望
それまでの範囲すべて

やり方は共通です。

  • 日本語をざっと確認
  • 覚えていない語に印をつける
  • 立ち止まらずテンポよく進める

ここで重要なのは、
週末は「覚える時間」ではなく「思い出す回数を増やす時間」であるという点です。

  • 単語学習の本質

本稿では、「単語集を使って単語を効率的に覚える方法」を述べてきましたが、最後に、本質を確認します。

実は、単語集で単語を覚えるやり方は、語学学習の王道ではありません。

高校3年間という限られた時間の中で、多くの単語を習得しなければならないという受験生の事情から生まれた、本来の語学学習とはやや異なる、便宜的な学習法です。

だからこそ、それだけに頼る学習では、語彙は本当の意味では身につきません。

これまでのコラムで再三にわたって述べてきたように、英語は
文の形で数多く接することで身につく言語です。

したがって単語も、

  • 多くの英文を読む
  • しっかり音読する
  • 暗唱できるまで繰り返す

こうした過程の中で繰り返し出会うことで、
初めて「使える語」へと変わっていきます。

その上で、単語帳は補助として用いる。

この順序こそが、

  • 読解力
  • 英作文力

の向上に直結し、入試での得点につながる語彙力を育てます。

これが英語学習の王道です。

  • まとめ

  • 回数で覚える(5回復習)
  • 思い出す練習を中心にする
  • 音・字・意味を結びつける
  • スキマ時間で接触回数を増やす
  • 週末に広い範囲を高速で回す

そして最終的には、英文の中で使える語彙へ

2026/03/10 (火)

なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その2) ―英語は「きちんと読んだ英文量」で差がつく

脇英語研究室塾長の脇文広です。

前回のコラム「なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その1)」で、
高校に入って英語が苦手になる理由の一つとして
「文法学習法の誤り」についてお話ししました。

今回はその二つ目、
「英文に触れる量の不足」 について考えてみたいと思います。

高校に入ると急に長文が読めなくなった、という生徒には、ある共通点があります。
それは 英文の形で英語に触れる量が不足している ということです。

英語という科目を、単語や文法を覚える「暗記科目」のように扱ってしまうのです。
しかし英語は、決して知識だけで身につく科目ではありません。
むしろピアノやスポーツに近い、技能の要素が強い科目です。

実際に英文を読み、英語を聞き、繰り返し触れる。
その経験の積み重ねによって、はじめて読解力が育っていきます。

では、なぜ英語学習では「量」がそれほど重要になるのでしょうか。


■ 英語は「語順」で理解する言語

英語は

主語 → 動詞 → 目的語 → 補語

という順序で、意味を前から積み上げて理解していく言語です。

日本語のように「~は」「~を」といった助詞で主語や目的語を示すのではなく、
語順そのものが意味を決める言語なのです。

この感覚は、文法書を読んだだけでは身につきません。
実際の英文を数多く読み、

「この形ならこう意味が流れる」

という経験を重ねることで、はじめて自然に理解できるようになります。


■ 英語は「型」の集合でできている

英語には

・It is important to ~
・There is no doubt that ~
・Not only A but also B

といった、よく使われる表現の型が数多くあります。

こうした型を何度も目にすることで、
英文を見た瞬間に意味の流れが予測できるようになります。

つまり英語を読む力とは、
多くの英文パターンを体の中に蓄えていくことでもあるのです。


■ 中学では量不足が表面化しにくい

ここで中学英語との違いを考えてみましょう。

中学の英文は比較的短く、内容も平易です。
そのため、英文に触れる量が多少少なくても、単語や文法を覚えていればテストで点が取れることがあります。

つまり中学段階では、英文量の不足があまり表面化しないのです。

しかし高校英語になると事情が変わります。
英文は長くなり、内容も抽象的になります。

大学入試では、長い英文を読み続ける力が求められます。
そのとき初めて、英語に触れてきた量の差がはっきりと表れてくるのです。


■ 差を生むのは「英文との向き合い方」

ただし、ここで誤解してほしくないことがあります。

英語が得意な生徒と苦手な生徒とで、
実際に目にしている英文のページ数は、それほど大きく違わないことも少なくありません。

学校の教科書、問題集、模試。
多くの生徒は同じ教材を使っています。

では何が違うのでしょうか。
違いは 英文との向き合い方 です。

英語が伸びる生徒は

・文の構造を考える
・修飾関係を確かめる
・語順に沿って意味を追う

というように、英文そのものを丁寧に読もうとします。

一方で英語が苦手になっていく生徒は

・文法は文法書で覚える
・英文はざっと眺める
・日本語訳を見て理解した気になる

という学習になりがちです。

つまり、英文を見ているだけで、読んでいないのです。
この違いが積み重なると、三年間で非常に大きな差になります。


■ 英語力の土台になる「精読」

その差を生むのが、英文を丁寧に読む習慣です。

主語と動詞はどこか。
どこまでが修飾語なのか。
文の骨格はどうなっているのか。

こうした点を意識しながら、一文一文をきちんと読み取る。
この 精読の積み重ね が英語力の土台になります。

指導する側も、日本語訳だけを示すのではなく、
文法や文構造を丁寧に説明することが重要です。

そして生徒の側も、

「なぜこの意味になるのか」
「この文の構造はどうなっているのか」

という点に注意して授業を聞き、疑問があれば質問して解決することが大切です。


■ 音読は「きちんと読む量」を増やす

さらに、この理解を確かなものにするのが復習と音読です。

意味を理解した英文を何度も読み返し、声に出して読む。
この反復によって、一つの英文と向き合う時間は大きく増えます。

音読には、英語の語順や表現を身体に定着させる効果があり、
英語力向上に非常に大きな力を発揮します。


■ 英語力の差は「触れた時間の差」

高校英語でつまずく生徒の多くは、決して努力していないわけではありません。
むしろ単語や文法は熱心に勉強しています。

しかし、その知識を実際に使うための
英文と向き合う時間 が不足していることが少なくないのです。

英語力の差は、才能の差ではありません。
英語をきちんと読んできた時間の差 なのです。

英語は知識だけでは身につきません。
英文を読み、聞き、声に出しながら理解を深めていく。

その積み重ねこそが、
英語を本当に読める力を育てていくのです。

なお、次回は三つ目の原因、

単語学習の落とし穴について解説します。

⇒なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その3)

2026/03/02 (月)

なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その1)

脇英語研究室塾長の脇文広です。

中学では英語が得意だった。
ところが高校に入った途端、思うように点が取れなくなった――。

このような相談は、決して珍しくありません。
もちろん、努力が足りないわけでも、能力が急に落ちたわけでもない。それでも結果が出なくなる。そこには、はっきりした理由があります。

私はその原因を大きく三つに分けて考えています。
今回はその一つ目、「文法学習法の誤り」についてお話しします。


1 文法書の使い方に潜む落とし穴

まず、多くの高校生が選ぶ学習法があります。
分厚い文法書を、最初から順に読み進めていく方法です。

文型、時制、助動詞、仮定法……。
目次どおりに整理し、項目ごとに暗記していく。

一見すると、堅実で王道の勉強法に見えます。
しかしながら、ここに大きな落とし穴があります。

なぜなら、入試本番で問われるのは、整理された知識そのものではないからです。

実際、長文読解や英作文の場面では、文法項目が「きれいに分かれて」現れることはありません。
問題を解きながら、

「これは倒置だ」
「これは接続詞の処理が難しいのだ」

と冷静に分析できるでしょうか。

多くの場合、実際に起きているのは
「どこがわからないのかわからない」という状態です。

つまり、項目別に理解しただけの文法は、複雑に絡み合う入試問題の前では機能しにくいのです。


2 なぜ知識が得点に変わらないのか

では、なぜ努力して覚えた文法が得点につながらないのでしょうか。

理由は単純です。
文法を「丸暗記科目」にしてしまっているからです。

たとえば世界史の年号のように、項目をバラバラに覚えてしまう。
しかし、大学入試、とりわけ国公立大学の二次試験では、配点の中心は

・英文読解
・英作文

に置かれています。

ここで試されているのは、文法知識の有無そのものではありません。
むしろ、英文の中でその知識を正確に働かせられるかどうかです。

言い換えれば、
「知っているか」ではなく、
「使えているか」が問われているのです。

したがって、知識として知っているだけでは不十分です。


3 文法を“使える形”にするために

では、どうすればよいのでしょうか。
方法そのものは難しくありません。ただし、姿勢を少し変える必要があります。

(1)読解の中で文法を確認する

まず重要なのは、長文読解を文法の実践の場と捉えることです。

日本語訳を読んで理解した気になるのではなく、

・主語はどれか
・動詞は何か
・修飾関係はどうなっているか

と、構造を丁寧に確かめていく。

そして、文法の理解で曖昧な点があれば、その場で止まる。

ここで、文法書の出番です。文法書を開いて調べ、理解し、覚えるのです。

文法書は、頭から順に読み進めるよりも、読解の中で生まれた疑問を解決するために使った方が、「問題意識」を伴って学ぶことになります。
その結果、理解も記憶もより深まるのです。

(2)例文ごと身につける

もっとも、定期テスト前など、文法書を順に読み直す必要が生じる場合もあるでしょう。
しかしその際も、説明文を読んで終わらせてはいけません。

本当に覚えるべきなのは、「例文」です。

第一の理由は、抽象的な文法説明は記憶に残りにくいからです。これに対し、例文ごと暗唱すれば、文法は知識としてではなく、「使える形」として頭に残ります。ルールを日本語で覚えるよりも、正しい英文の型を体に入れていく。そのほうが、結果として記憶への定着力ははるかに強いのです。

第二の理由は、英文を「型」としてインプットしておくことが、実戦での力に直結するからです。

英作文では、一から組み立てようとするよりも、すでに身につけた構文の型をもとに文を組み立てていくほうが、正確で安定した英文を書けます。例文を暗唱することは、その「使える型」を蓄えることにほかなりません。

この型の蓄積は、英作文だけでなく読解にも効果を発揮します。頭の中にある構造と照合できるため、文全体を素早く正確に捉えられるようになるからです。

説明を覚えるより、構造を備えた一文を身につける。
それが、着実に力を伸ばす方法なのです。


4 まとめ――文法知識は“丸暗記”するものではない

中学英語は、知識確認の比重が大きい学習でした。
しかし一方で、高校英語では運用力が求められます。

したがって、

・文の中で理解する
・例文ごと身につける

という流れが欠かせません。

もし高校に入って英語が伸び悩んでいるとしたら、それは才能の問題ではありません。
多くの場合、学習法の問題です。

方法を変えれば、結果は変わります。
まずは、文法の扱い方を改めること。そこから再出発できます。

次回は、高校英語で多くの生徒がつまずくもう一つの原因、「英文に触れる量の不足」についてお話しします。

⇒なぜ高校に入ると英語が苦手になるのか(その2)

2026/02/19 (木)

英文和訳の点が伸びない高校生へ|やってはいけない3つのNG学習法

脇英語研究室(大分市)塾長の脇文広です。


英文和訳の点が伸びない理由とは

「単語は覚えているのに、英文和訳で点が取れない」
「英文解釈を勉強しているのに、模試の偏差値が上がらない」

このような悩みを抱える高校生は少なくありません。

しかし、多くの場合、原因は才能ではなく学習法のズレにあります。

そこで今回は、英文解釈の力を本当に伸ばすために、
絶対に避けたい3つのNG学習法を解説します。


――――――――――――――――――
NG① 長文を見るとすぐ辞書を引いてしまう
――――――――――――――――――

まず最初にあげられるのが、「わからない単語=即辞書」という習慣です。

英語の得意な生徒でも、高校3年間で5,000語の英単語を定着させることは簡単ではありません。ところが、大学入試の英文は10,000語レベルを超えるとも言われています。

つまり、入試本番では必ず「未知語」に出会うのです。

だからこそ必要なのは、辞書ではなく、

・その単語の品詞は何か
・前後に対比や因果関係はないか
・言い換え表現はないか

といった「推測力」です。

もちろん、最終確認として辞書を使うことは重要です。
しかし、最初から頼りすぎてしまうと、初見問題への対応力が育ちません。

したがって、辞書を引く前に、まず考える習慣を身につけることが不可欠です。


――――――――――――――――――
NG② 文構造を考えず、日本語訳を丸暗記する
――――――――――――――――――

次に問題となるのが、「訳文暗記型」の学習です。

入試の英文解釈問題の目的は、決して「きれいな日本語を作ること」ではありません。
本質は、英文構造を正確に把握することにあります。

・主語はどこか
・動詞は何か
・修飾関係はどうなっているか

これらを曖昧にしたまま訳文だけを覚えても、少し語順が変わるだけで対応できなくなります。

一方で、構造が見えるようになると、初見の英文でも冷静に読み進めることが可能になります。

つまり、入試で問われているのは「暗記力」ではなく、「構造把握力」なのです。


――――――――――――――――――
NG③ 一度訳したら、それで終わりにしてしまう
――――――――――――――――――

さらに見落とされがちなのが、「一回で終わる」学習です。

訳し終えた瞬間、「できた」と感じる生徒は多いものです。
しかし実は、それはまだスタート地点に立った段階にすぎません。

たとえば楽器で言えば、楽譜を理解した状態。
実際に弾けるようになるには、繰り返しの練習が不可欠です。

英語も同じです。

理解した英文を、

・音読する
・何度も反復する
・暗唱できるまで練習する

こうしたプロセスを経て、はじめて英文は「使える知識」になります。

言い換えれば、英語が「わかる」とは、単に訳せることではありません。
英語を英語のままで理解できる状態になることなのです。


――――――――――――――――――
では、どうすれば英文和訳の点は伸びるのか
――――――――――――――――――

以上のように、英文解釈は才能ではなく「方法」で決まります。

もし模試や定期テストで伸び悩んでいるなら、まず学習法そのものを見直してみてください。

なぜなら、正しいやり方で積み重ねれば、英語力は必ず変化するからです。

焦る必要はありません。
しかし、やり方を間違えたまま努力を続けるのは危険です。

努力の方向を修正すること。
それが、英文和訳の点数向上への最短ルートです。

2026/02/03 (火)

たくさん間違えた生徒が伸びる!

たくさん間違うほど成績が伸びる理由

脇英語研究室塾長の脇文広です。

英語の成績がなかなか伸びない、と悩んでいる生徒さんは多いと思います。
しかし、英語力が着実に伸びていく生徒には、実ははっきりとした共通点があります。何だと思いますか?

それは、間違いを恐れず、学習量を確保していることです。


がんばっているのに英語が伸びない本当の原因は「完璧主義」

「完璧に読まなければならない」
「正しい英語を話さなければならない」

このような意識が強すぎると、英語学習のスピードは大きく低下します。
なぜなら、間違えないよう慎重になりすぎることで、英語に触れる量そのものが不足してしまうからです。

英語力を伸ばすうえで欠かせないのは、大量のインプットとアウトプットです。
間違うことを恐れずに多くの英文を読み、聞き、実際に使う経験を積むことが、結果として成績向上につながります。


英語は暗記科目ではなく「技能科目」

英語は、日本史や地理のように「覚えれば点が取れる暗記科目」ではありません。
本質的には、使いながら身につけていく技能科目です。

単語や文法を覚えるだけでは、実際の英文をスムーズに理解したり、使いこなしたりすることはできません。
繰り返しの実践を通して、少しずつ力が育っていく教科だという認識が重要です。


「理解する」とは、日本語に訳すことではない

英語を理解するとは、単に日本語に訳せることではありません。
英語を見聞きした瞬間に、英語のまま意味やイメージが浮かぶ状態を指します。

そのためには、脳の中に
「英語 → イメージ」
という回路を作る必要があります。

この回路は、一朝一夕で完成するものではありません。
多くの英文に触れ、読み、聞き、話す経験を積み重ねる中で、少しずつ形成されていきます。


間違いは、英語力を伸ばすための材料

学習の過程で間違いが生じるのは、決して悪いことではありません。
むしろ、同じ箇所で何度も間違えることで、記憶はより強く定着していきます。

「また間違えた」
「授業中にうまく答えられず、恥ずかしい思いをした」

こうした経験を、ネガティブに捉える必要はありません。
語学は、間違いながら上達していくものだからです。


英語学習で本当に大切な3つのこと

英語力を伸ばすために必要なのは、特別な才能ではありません。
大切なのは、次の3つです。

・間違いを恐れずに取り組むこと
・インプットとアウトプットを積み重ねること
・学習を継続すること

自分のペースを大切にしながら、日々の学習を積み重ねていきましょう。
たくさん間違った生徒こそ、最後に大きく伸びていくのです。

2025/11/04 (火)

音読は最強の英語学習法

脇英語研究室 塾長の脇文広です。

「音読が英語学習に良いらしい」——そんな話を耳にしたことがある方は多いと思います。
しかし、「本当に受験でも効果があるのだろうか」と疑問に思う方もいるでしょう。

私の長年の指導経験から断言できます。
正しい方法で音読に取り組めば、成績は劇的に伸びます。
実際、スラスラ暗唱できるレベルまで音読した生徒は、ほぼ例外なく読解力とテストの点数が上がっています。

では、なぜ音読にはそこまでの力があるのでしょうか。
ここからは、その理由を3つの観点から解説します。

「直理解」の習慣が身につく

まず、音読の最大の効果は「英語を日本語に訳さず理解する力」が育つことです。

たとえば “apple” と聞いたとき、多くの人は「リンゴ」という日本語よりも、形や色、味などのイメージが先に浮かびます。
これは、小さい頃から音・文字・意味をセットで繰り返し経験してきた結果です。

同様に、音読を通して英語を声に出し、繰り返し触れることで、脳が「英語を英語のまま捉える」ように変わります。
つまり、

英語 → 日本語 → 理解
という遠回りのプロセスを経ずに、英語を直接理解する回路が育つのです。

この「直理解」の習慣こそ、入試での速読・即理解に欠かせない力です。

脳を多方面から同時に刺激する学習法

次に、音読が「脳全体を活性化させる」点も見逃せません。

黙読は主に「視覚」を使い、リスニングは「聴覚」を使います。
しかし、音読では次のように複数の感覚を同時に使います。

  • 文字を見る(視覚)
  • 声に出す(発話)
  • 音を聞く(聴覚)
  • 内容を理解する(思考)

このように複数の脳領域が同時に働くことで、言語処理のスピードが格段に上がります。

言い換えれば、「読むだけの人」と「読んで、聞いて、話して、理解している人」では、成長のスピードが全く違うのです。

繰り返しで脳の回路を強化する

さらに、音読の真価は「繰り返し」にあります。
一度や二度の音読では効果は出ませんが、同じ文章を何十回と繰り返すことで、英語を処理する神経回路が鍛えられていきます。

脳には「よく使う回路を強くし、使わない回路を弱める」という性質があります。
したがって、音読を続けるほど、英語を読む・聞くスピードは確実に速くなります。

この過程はまるで筋トレのようです。
毎日コツコツ続けることで、脳が英語に強く反応するようになります。

継続は力なり —— 音読は脳の筋トレ

とはいえ、最初はうまくいかなくても大丈夫です。
誰でも最初はぎこちないものですが、毎日少しずつ続けることが何より大切です。

脇英語研究室でも体系的な音読トレーニングを行っています。
継続できた生徒ほど、英語力も成績も目に見えて伸びています。

今すぐ始められる最強の学習法

近年、入試の英文量は大幅に増加しています。
制限時間内に読み切るためには、「速読力」と「処理速度」の両方が不可欠です。

そして、音読はこの2つを同時に鍛える最高の方法です。

  • お金はかからない
  • 特別な道具も不要
  • 教材さえあればすぐ始められる

つまり、今日からでも始められる最強の学習法なのです。

「明日から」ではなく、「今日から」音読を習慣にしてみてください。
その積み重ねが、確実に未来のあなたの英語力を変えます。

2025/10/27 (月)

第1回 : やる気はいらない ― 習慣が勉強を支える

塾長の脇文広です。

勉強しなきゃいけないのはわかっているのにちっともやる気が出ない、とい状況に陥ることってよくありますよね。塾で面接していても、そう言って嘆く生徒は少なくありません。

しかし、不安定で、いつあらわれてくるのかよくわからない「やる気」に依存して勉強に向き合うのは、非効率的です。また、やる気の出ない自分を責めることで自己肯定感が低下し、さらにやる気がなくなる、という悪循環に陥ってしまいがちです。

実は、やる気なんていらないのです。そもそも人間は、常にやる気に満ちて動ける生き物ではありません。実際、プロ野球のイチロー選手や王貞治選手でさえ「本当は練習なんてしたくない」と語っています。

ではなぜ、彼らはものすごい努力を継続できたのでしょうか。

それは、「やる気がなくてもやれる仕組み」を持っていたからだと思います。


勉強を続けるカギは「やる気」ではなく「習慣化」

勉強が続くかどうかを決めるのは、やる気ではありません。必要なのは、習慣化の技術です。たとえば、毎日歯磨きをするのは「習慣化」しているからであって、べつにやる気満々で行動しているわけではありませんよね。それと同じで、勉強も「当たり前の行動」に変えてしまえば、気分に左右されずに継続できるのです。

では、どうすれば習慣化できるのか、ちょっとした工夫を2つ紹介します。


 考える前に動く

勉強するうえで一番つらいのは「行動を起こす前に考えている時間」です。冷たいプールに入るとき、足だけを水につけて躊躇しているより、一気に飛び込んだ方が楽になるのと同じ。勉強も、考える前に動くこと。「やりたくないな」と脳に感じさせる隙を与えないようにするのです。

スムーズに勉強を開始するにはちょっとした秘訣があります。それは、ノート整理や、英文の音読など、「軽い作業」から始めること。作業的な学習を20分ほど続けると、脳内に「ドーパミン」と呼ばれる「やる気のもとになる物質」が生成され、脳が集中モードに変わっていく、と言われています。(これを「作業興奮」といいます。)


 強制力を利用する

「やる気が出たらやる」では、いつまでも始められません。だからこそ、やらざるを得ない環境を自分で用意することが大切です。

例えば:

  • 図書館や塾など「勉強しかできない場所」に行く
  • 友達や家族に「夜9時までに課題をやった」と報告する
  • 勉強仲間と進捗を共有し合う

「逃げ場がない状況」をつくることは、意志力が弱いと感じる人ほど効果的です。


やる気に左右されない人が強い

「やる気が出たらやる」のではなく、「やる気がなくてもやれる仕組みを持つ」。これが努力を続けられる人の最大の特徴です。

「やる気が出ない」自分を責めないでくださいね。自分を否定せず、「工夫すれば必ず動ける」そう信じて一歩を踏み出してみてください。

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